家に神棚があるものの、お祀りする人がいなくなったという方もいるでしょう。
ただ神様をお祀りする場所ということもあり、処分してもよいのか迷ってしまうかもしれません。
ここでは、神棚の処分方法についてご紹介します。

神棚処分はどうしたらよい?マナーに沿って処分する方法とは

神棚はもともと新調するもの

日本の家には、昔から神棚と仏壇の両方があるケースが多くみられます。
仏壇は先祖代々から続くものが多くありますが、神棚はどうでしょうか。

実は、神棚はもともと5~10年ほどで買い替えることが多いです。
これは神棚が木材でできており、壊れやすいことが原因です。
伊勢神宮では「式年遷宮」といって20年に一度、お宮を作り替えてしまうほどです。
そのため古い神棚を処分することは、比較的よくあることなのです。

神棚の汚れが気になったときや、気持ちを新たにしたいときに買い替えることもあります。
また一つの事業が成功したときや、家族が増えたときには一回り大きな神棚にすることもよくあります。

神棚の処分方法についての戒律やルールは存在しない

日本には数多くの神々が住まい、自然の中でごく当たり前のように人は神々と共存してきました。
自然を敬う気持ちや、共に生きていく祈りなどが形作られ、神道という宗教になっていったのです。

「こうしなければならない」という決まりではなく「こうした方がよい」という気持ちが次第に習慣として定まったこともあり、神棚の処分方法についても、「必ず守らなければならないルール」はありません。

神棚の4つの処分法

神棚の処分方法に厳格なルールはありません。
しかし、気持ちよく処分を進めたいですよね。

ここでは、古い神棚を処分する方法についてご紹介しましょう。
神様の住まいともいわれる神棚ですが、一般的に4つの処分方法があります。

魂抜きをしてもらう

神棚の中には「魂入れ」といって、神棚を設置するときに神職の方に依頼して儀式を執り行っている場合があります。
このような魂入れをした神棚の場合には、神棚に神様が宿っていることになりますので、「魂抜き」をしてもらう必要があります。

魂抜きは神職に依頼して実施するため、神棚がある場所に神職に来てもらい祈祷してもらうか、神棚を神社に持ち込み祈祷してもらう必要があります。
もしご自身やご家族が神道系の場合には、神棚に魂が宿っている可能性が高いため、神社に持ち込み祈祷してもらうとよいでしょう。

お炊き上げしてもらう

魂入れはしていなくても、そのまま処分するのは抵抗があるでしょう。
その場合は、神社でお炊き上げをしてもらう方法があります。
とくに神道を信仰していなくても、神社に依頼すればお炊き上げしてくれます。
社務所で依頼するとよいでしょう。

近隣にお炊き上げしてくれる神社がない場合には、宅配便で依頼を受け付けてくれる神社もありますよ。

神棚店に依頼する

神棚を買い替える場合には、購入する店舗に依頼すれば、古い神棚を回収してもらえます。
ただ、神棚を専門的に取り扱っていない業者の場合には、回収してもらえないケースがあります。
買い替え予定の場合には、古い神棚の回収が可能かを確認しておくとよいでしょう。

自治体のごみ収集に出す

魂入れしていない神棚で、とくに信心深くないといった人なら、神棚を自治体のごみ収集に出しても問題はありません。
お札やお守りには神様が宿りますが、神棚はあくまでもこれらを置く場所と考えてもよいですね。

基本的に神棚は木材で作られているため、自治体の一般ごみ収集で回収可能です。
各自治体のルールに沿って捨てます。
もしサイズが大きい場合には、粗大ごみ扱いになります。
ただし、自治体によっては神棚を粗大ごみや可燃ごみとして引き取らない場合もあるので、一度確認してから処分しましょう。

神棚内の「お札」の処分方法

神棚はお札や、お守りなどを納める場所です。
神棚があるということは、そこにはお札やお守りがあることでしょう。
神棚自体はごみとして処分可能でも、お札やお守りはそうはいきませんよね。
お札やお守りには神様が宿っているため、基本としてはお札やお守りを授与してもらった神社に返納することになります。

どこの神社で授与されたか分かっている場合には、その神社に返納するとよいでしょう。
どこで授与されたか分からない場合や、授与された神社が遠方の場合は、下記の方法を検討しましょう。

郵送で返納を受け付けている神社に送る

近隣の神社で、他の神社のお札やお守りもお炊き上げしてくれる場合は、返納所に持って行けばよいでしょう。
ですが、他の神社のお札やお守りの返納を受け付けていない場合や、神社自体に返納所がない場合、神職がおらず相談できない場合もあります。
このような場合は、郵送で返納を受け付けている神社に送りましょう。
※送る前に必ず、相談・確認をしましょう。

その際のマナーとしては次のようなものがあります。

・和紙や半紙など白い紙にお札やお守りを包む
・封筒の表書きに「お炊き上げ希望」であることを記す
・お礼の手紙を添える
・気持ち程度お金を包むとなおよい
※お金を包むときには「現金書留」で郵送しましょう。

神社によってはルールがある場合もあるので、迷惑にならないように、事前確認をしましょう。

まとめ

神棚は一般ごみ収集でも処分可能ですが、神社で祈祷・お炊き上げしてもらう方法もあります。
自分に合った方法で処分をしましょう。

しかし「忙しくて神棚の処分までできない」という方もいらっしゃると思います。
当社はルームクリーニングサービス、遺品整理・生前整理を行っていますので、室内にあるものの処分でお困りの場合はご相談ください。